第三章:暗部~潜入~

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 風が吹き始め、コスモスの花は宙を舞う。その無数の花びらは忍らに向かって飛んで来た。     イネ、ナガレは幻術を解こうとするが、術のレベルが高く、これを解く事が出来ないでいた。     そんな時、二人の忍はこれを見切り、術にかかった二人にチャクラを流し込む。それによって二人は幻術から解かれた。     『済まない、カカシ、イタチ。だが、俺たち暗部を‥‥これだけのレベルの幻術を扱うとは。』     そう言うと、隊員達は再び身構えた。そしてナガレが敵の顔見ると今回の標的"コウセキ"だと気付く。     それを他の者に伝え、写真で確認すると"確かに"コウセキのようだった。イタチは黙ったままそう言ったナガレを見ていた。     バレてしまったか、とコウセキは花びらをまたばら撒き、印を結ぶ。     『土遁・硬化琉花(こうかりゅうか)の術!!!!』     今度はその花びらが石のように固まり、先程の術のように宙を舞って襲って来た。     それを見たカカシは     『これは幻術じゃない!!避けるんだ!!』     と呼びかける。     だが写輪眼を持った二人とナガレは避ける事が出来たが、イネは避ける事が出来ず、傷を負ってしまった。      傷を負ったイネに集まり、ナガレに緊急処置を持って来た医療パックで手当てするよう頼み、カカシ、イタチ二人でコウセキを相手にする事になった。      サッ、相手が逃げようとするのを見逃さず、イタチは素早く印を結んだ。     『火遁・豪火球の術!!』     口から吹きだした炎は標的を捕えたかのように見えた。     しかし、焼け跡にその姿はなく、外に逃げていた。それを急いで二人は追い掛けた。      その忍に追い付くと、イタチは幻術をその忍にかけ、動きを止めたところをカカシが雷切で心臓を貫いた。      ‥‥‥終わった、そう思いカカシは額当てを下ろしてあの二人のところへ戻ろうとすると、向こうから40、いや50はいるであろうか、凄い数の岩隠れの忍がこちらを見ていた。     これに驚いたカカシは、再度額当てを上にずらした。      『やばいな、あの二人は大丈夫だろうか。』     そう言うカカシにイタチは、     『カカシさん、あの二人ならあの軍勢の向こうに居ますよ。‥‥‥一人は死んでいますがね。』     それを聞くと直ぐに、目の前の軍勢の向こう側を見た。
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