336人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
『じゃあ、ちゃんと昼までに来てね。ジャナイト コイツ シヌ』
それを聞いて少女はその場を立ち去った。
『………遅いぞゼツ。早くしないとコイツもたないぞ。しかしお前らしくもないな、いつもなら食ってるところを。』
そう言ったのは、ゼツが連れてきた角都という同じ組織の忍。
『ダガ、キサマ ガ ヤッテクレル トハ。意外だね。』
ゼツは疑問に思った事を言った。それに角都は何も応えなかった。
ゼツと角都の話が止まったすぐ後に、さっきの少女が気を失った忍を抱えてやって来た。
少女は急いでその忍の内臓を移植した。
角都もすぐ筋肉を移植、繋いで、最後に少女が皮膚を移植した。
少女は目も移植しようとしたが、奇跡的に無傷だった。
治療が終わった後、少女は二人にお礼してオビトを背負って去ろうとした‥‥‥が、その足を止めた。
そして振り返り、スタスタとその二人に近寄ってくると頭を下げ
『私をその組織に入れて下さい。‥‥今回の事で私は木の葉に失望した。"アイツ"を見損なった‥‥‥私は強くなりたい。』
と言った。
しばらくもしないうちに、
『いいよ。ハイレ。』
とゼツが組織に入るのを許した。
角都はいいのかと言ったが、まだ人数も少ないし首領もメンバーを集めているという理由で少女を入れた。
それを聞いていたオビトも
『‥‥‥俺も入れてくれ。』
と頼んだが断られてしまう。
何故だという問いに対して返ってきたのは
『お前は何年かの間、その筋肉内臓になれる必要がある。筋肉、内臓、細胞に経絡系が絡んでいる事は知っているな?その経絡系にしばらくなれるんだ。なぜならそれは他人(ひと)のだからな。』
と角都が詳しく答えた。
それを聞き、わかったと言ったオビトは少女と二人きりで話したいと言い、二人はこの先の峠で待っていると言い残してその場を去った。
二人の気配が消えたのを確認してオビトは話し始めた。
『何故奴らの組織に入るんだ!?お前抜け忍になる事になるんだぞ?!わかってるのか!?』
オビトはあの二人の手前言えなかった事を言った。熱くなっていたオビトに対して、少女は薄気味悪いくらい静かに口を開いた。
『それは‥‥‥』
最初のコメントを投稿しよう!