始まり…

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  そして高山は俺の腕に触れた。   「ッ…」 急に恐くなった。   「…アンタって敏感だね。人肌に触れた事がないみたいに…」 そう言って消毒をし始めた。   敏感ってなんだよ…。 「包帯グルグル……出来た!今日ウチおいで。後でちゃんと消毒してあげるから」 そう言って俺にある紙切れを渡した。   「ソレ俺が住んでる所」   言われて見ると… 「柚木寮」 と書いてあった。   「寮に…住んでんのか…?」 俺はそう言って高山ってヤツの顔を初めて見た。   「うん。家庭の事情ってヤツでさ」 そう言ってまた苦笑した。   俺はそんな事なんて頭に入らなくて…   俺の頭の中には 「綺麗…」 という言葉でしか無かった。  
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