悪魔の謝恩会

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K先生と話してから、少し経った頃。 又、家の電話が鳴った。 誰だろうな…と思いつつも、熱があるせいか思うように体が言うことが利かない。 『私が出るから良いわよ…あんたは寝ていなさい』と母。 私は、横になりながら、電話の声に耳を傾けた。 すると聞き覚えのある声だった。I氏だ。 『ですから、何度も言っているように、娘は、係になったことすら知らないと言っているんです。私が、朝、学校側に電話した際に、I先生が他の生徒に代わらせれば済むことだったと思いますよ…その考え、親の私が言うのも何ですが、絶対におかしいですよ』 どうやら、I氏は、私に文句を言いに電話してきたみたいだった。K先生に、きっと、文句を言われ、腹が立ち、私に、何で来なかったのか追求したかったのだろう。対応していた、母でさえ、かなり怒っていた。 私は、電話に出なくて良いという母は、約一時間近くI氏と話していた。内容とかは、イマイチ聞き取りにくかったけど、母が取り乱してしまっているのが手に取るように分かった。こんな気持ちのまま、卒業式に出られるのか不安感でいっぱいだった。
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