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I氏から、電話が来てから、次の日だったかな。
I氏が、例のごとく、花束を持って、うちに来た。
私は、顔を合わすことすら嫌がり、結局、対応したのは、母と祖母だったような気がする。
姉の言った一言が印象に残ったのであろう。深々と謝り、卒業証書を書き直して持ってきたのであった。
三人で、どのような会話をしていたかは分からないが…。
私の心境とすれば、花束さえ持ってくれば、それで済むと思っているようで、ムカついていたのを記憶している。
私だけではなく、家族全員が思っていたと思う。
何故ならば、最初のうちは、母も…祖母も…。
『いつも、いつも、わざわざすみませんねぇ~』
だったのに、この日は、何も言わなかったような気がする。
姉の口癖が…。
『あ~あ、また、花束持ってきたよ。偽善者気取りも良いとこだわね』
その通りだって、何回思ったか。
これで、I氏とも、本当の意味でサヨナラ出来たと私は喜んでいた。
しかし、現実には甘かった。まだ、学校を通しての面接は済まして居なかった。
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