ともだちの章

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《過ぎゆく時の中で》 何かに傷つき 去ってゆく友がいた つまらぬ事で すれ違ってしまった 友がいた 触れてはならぬモノに触れ 心を閉ざした友がいた 争い 血を流してしまった 友もいた 大事な一言を ちっぽけなプライドが 邪魔をして 言えずに別れた 友もいた 大切にしていたモノを 代わりなど無いモノを 失くして初めて気付く 愚かな自分 格好いいつもりで呟く 「反省はするけど、後悔はしない」 弱い自分 逃げてきた自分 見栄を張る自分 言い訳をする自分 妬む自分 卑怯な自分 そして素直になれない 自分 友の目には どんな風に映っていたのだろう… そんな友から 手紙が届いた 《元気か?》 その先はにじんで読めなかった 懐かしい匂いがした
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