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《ビー玉とおはじき》
あの娘は 僕のビー玉が好きだった
青い模様の入ったビー玉
空にかかげて 覗いてた
都会の狭い四角い空
見上げて あの娘は楽しそうに笑う
お迎えを待つ間のひととき
ひとり またひとり
帰ってゆく園児たち
最後は いつも あの娘とふたり
夕暮れ 豆腐屋さんのラッパ
夕焼け雲 四角い空では夕日は見えない
ある日 あの娘が
僕の手をにぎり
渡してくれた 赤いおはじき
あの娘が いつも遊んでたお気に入り
夕焼けで 赤く染まる
ふたりの頬
また明日ね 手を振る僕に
笑顔のあの娘
次の日から 夕暮れに
お迎え待つのは 僕ひとり
涙でにじむ夕焼け雲を
赤いおはじき通して見てる
あの日のおはじき
どこへいったの?
夕焼け雲の あの娘
どこへいったの?
いつしか 夕焼け空は
僕とあの娘の ちぎれ雲
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