◆導かれシ者◆

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      愛理『ただいま~』   暗い部屋に明かりを付けた。   愛理は、父子家庭。   母は、あたしが中学の頃、行方不明になり、それから、母方のおばあちゃんに育てられたが、おばあちゃんは、半年前に亡くなってしまった。    父が帰ってくるまで、一人というのは、だいぶ慣れてきたな…。おばあちゃん…お母さん…あいたいょ…。   そぅ言いながら、おばあちゃんの仏壇にお線香をたて、手をあわせた。     でも、愛理ゎおばあちゃんの死に納得いっていなかった。 病院側は、心臓発作で亡くなったと言っていた。 急変したと電話があった時、病室に行ったら、すでに、亡くなっていた。    医師はすぐに、心臓マッサージをしたと言っていたが、あたしが見た時は、横向きだった。 医師が嘘をついている事は一目瞭然。 横向きでどうやって心臓マッサージ出来る? 年齢が年齢だった為に老死と片付けられてしまうのが、現実。  そして、一番不可解な事は、おばあちゃんの枕元に、青い蝶の死骸があった事…。   いまさら、調べる事は出来ないけど。
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