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しばらくたわいもない話の後、僚が少し緊張した声で
「俺、美佳がこっちに帰ってくるって聞いて、すっごくうれしかったんだ」
考えるように話す僚に美佳はあいづちを打つのがやっとだった。
「これからは俺のそばにいてほしいんだ。」
「うん………………。
えっ?」
「俺、美佳が好きなんだ。」今まで考えもしなかった事に言葉を失う美佳。
しばらく沈黙が。
そして再びなにもなかったように僚が話しだした。
「明日、引っ越し頑張ってな。その後うちに来るんだろ?母さんが言ってた。」
「あ、うん。そうみたい。」
あまりにも普通に話す僚に美佳はさっきの言葉は嘘だと思うぐらいだった。
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