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予定よりも大幅に長引いたが、8時間にも及ぶ手術は無事に終了。
カナメがまだ麻酔で寝ている間に、カナメの両親は摘出した“腫瘍”の件で主治医の説明を聞いていたが、私はカナメの側を離れられなかった。
カナメ本人はまだ
腫瘍が「悪性」だった事実を
知らない…
私はこの先「カナメはどうなるのか…」と漠然な、しかし確実に大きな不安に襲われていた。
摘出した“腫瘍”は後日詳しく調べる予定だが、この時点で主治医は…
『私の経験上―――
間違いなくガンです』と…
調べる前から医者がこんなにもハッキリと病名を言い切るなんて、余程の自信がアルとしか思えなかった。
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