神の子岩

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こうして、無事?に夢来はおじいちゃんの家に着いた。 夢来 「おばあちゃんお久し振りです。」 夢来はおばあちゃんに抱き付いた。 なぜら夢来のおばあちゃんは、おじいちゃんに内緒で時々遊びに来ていた。 その事もあり夢来はおばあちゃんが大好きだった。 おばあちゃん 「あら夢来…少し大きくなって…よしよし」 優しく夢来の頭をなでる。 おばあちゃんは少し高そうな着物を着ており頭が良さそうな感じの落ち着いた人だ。 …夢来の中に一つの疑問が浮かび上がった。 …なぜ…おばあちゃんはおじいちゃんと結婚したのだろう… 夢来 「ねぇ…どうしておばあちゃんはおじいちゃんと結婚したの?」 おばあちゃん 「フフフッ……」 「夢来や…今のおじいちゃんは、あんな感じだけど昔はスゴく素敵な人だったのよ。」 夢来 「うそ…」 そう言うとおばあちゃんは昔の写真を取り出した。 本当だった…軍服を着て敬礼している。とてもカッコいい男性の写真だった。 夢来は口がふさがらなくなってしまった。 おばあちゃん 「ソレに今も素敵な所は沢山あるのよ。」 そう言うとおばあちゃんはおじいちゃんの素敵な所を恥ずかしそうにほほ笑みながら話してくれた。 「見た目はあんなに感じにぼけているけど…中身はもっとぼけているのよ。」 …あれ? 「少しくらい腐ってる物を食べても全然平気なの」 …おや? 「時々カニみたいに口から泡をブクブク出すのよ」 ……… 「割り箸を削って鰹節だって言うと美味しそうに食べるのよ」 …良い子の皆さんはマネしないようにしてください。 …夢来はなんとなくこの二人が結婚した理由がわかってきた… おじいちゃんの苦労も少しわかってきたような気がした。 おばあちゃん 「さあ夢来や…今日は疲れたでしょ? ご飯を食べて早くおやすみ…」 夢来 「………」 はたして大丈夫なのだろうか? おばあちゃん 「あら…心配しなくても大丈夫ですよ。」 「夢来は私と同じ物を食べてもらいますから…」 夢来 「…はい」 夢来は安心したような不安なような…複雑な気持ちになった。
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