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梨沙は不機嫌なまま家に着いた
り:「何なのよ、あの男!!」
肩にしょっているリュックをソファーに投げ出した
梨沙は台所に行って冷蔵庫から麦茶を出し、荒くグラスにそそいだ
麦茶をそそぎ終えたと同時に携帯だ鳴る
画面には"父"と言う文字が映し出していた
り:「...もしもし??」
父:「梨沙? 父さんだが、今日泊まることになったから。 母さんにも伝えてくれ。」
り:「母さんも仕事で今日帰ってこないらしいよ。 ...仕事忙しくなったの??」
父:「あぁ..。契約先の株主とのトラブルがあったらしい。 まぁ、そ-言うわけだから銀行からお金おろして、夕飯は宅配でもとりなさい。あとお小遣いの方もおろしてい-からね。」
り:「はぁ-い。じゃ仕事頑張って。」
梨沙は電話を切ると、麦茶が入ったグラスを持って自分の部屋に向かった
両親は梨沙が幼いときから働いている
どんな事も1人でこなしていた梨沙は、大人顔負けの容量の良さである
両親は仲が良く、梨沙自身も親が好きだ
しかし、どんなに仲が良くても共働きで家族がそろうのは少ない
最近ではお母さんの仕事も忙しくなっているため、1人でいることが多くなっていた
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