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照りつける日差しに嫌気がさしてきた初夏。
長すぎる休みが反対に退屈させる夏休み。
猛勉強をして入った高校は案の定、毎日が楽しくて、休みなんて入らないとまで思った。
明るく人見知りをしない俺の性格は皆に気に入られ、廊下を歩けば誰かが寄ってくる、それが俺の位置だった。
ケータイのメモリの数だけ友達がいるが、俺が信用出来るのはただ一人、「琉斗」だけだった。
琉斗は昔ながらの友達で、家が隣だったことも手伝って、物心ついた時には既に親友と呼べる存在になっていた。
毎日のように暴れまくって、学校に行きゃ寝てばっかで、二人で毎日バカやった。
琉斗は家族よりも、遥かに一緒に居ることが多かった。そのせいもあり、自然と琉斗が俺の一番信用できる奴になった。
そして、その琉斗は今。
パンツ一丁で俺のベットを我がもの顔で占領している。
「てめぇー、そのベットは俺んだろ!なに俺を差し置いて寝てんだよ?!」
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