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ギャーギャーと騒ぐ俺たちをよそに鳴り響くケータイ。
「おい、ケータイ鳴ってんぞ」
俺のむなぐらを掴んでいた手を離し、琉斗はケータイを差し出した。
「おー、サンキュ」
ケータイを開き画面を見ると
【77911-333311666】
「はぁ?」
意味が分からないという感じに呟くと、琉斗とが俺のケータイを奪った。
「なんじゃこりゃ」
眉を釣り上げ、間抜けな顔をしているのは本当に驚いている証拠だ。
「………切っちまえ」
そう言うと琉斗は電話を切るボタンを押した。
「あれ?」
着信は鳴り止まない。
「どぉなってんだよ?!」
電話を切ることが出来ないと分かった琉斗は電池カバーを取り外し、電池パックを抜き取った。
ケータイが鳴り始めて約2分がたったが、一向に鳴り止む気配が無い。
「おぃ、これどおすんだよ?」
俺に問う琉斗、だが答えは一つしかない。
「俺が出るしかないだろ」
俺のケータイにかかって来たのだから、俺が出ないといけないのだろう。
「大丈夫か?」
なんだかんた言っても琉斗は俺の親友である、いちよう心配してくれているのであろう。
「俺が死んだら、花子に愛していると伝えてくれ。」
俺の子芝居にすかさず琉斗が
「分かった。確かその子の家は小学校のトイレだったよな」
「そうそう、奥から3番目だからな。」
二人大爆笑した後、そのままのノリで俺は電話に出た。
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