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美智と別れたのは、10時を過ぎていた。女同士、19歳。1ヶ月ぶりに会ったら、話なんてつきないもんだ。お腹もいっぱいで、さんざんしゃべって、「また今度会おうね~!」って駅で別れた。
プラプラと駅から、家までの道を歩いていた。ふと、カバンからケータイを取り出してみる。メールが4件、着信2件。全て、今の学校の友達からだった。
…つまり、私が…いつもいつもいつもいつも心待ちにしている人からの連絡は、…ないってこと。
……ま、いつものことなんだけど…、やっぱりか…って小さくため息ついてしまった。
高校卒業してから…っていうか、高校で一緒の時もだけど、鷹山から連絡がきたことなんて、5本の指で足りてしまう。
なんか…、その回数が、鷹山の私に対しての、気持ちのサイズを表してるように思えて……、不覚にもまた、ため息…。
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