恋の行方

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 何となく、そのまま家に帰りたくなくて、近くの小さな公園に入る。ギィギィいうブランコに座って、ぼんやりとケータイをながめる。  後、5分待ってみよう。…5分待って、…あいつから何の連絡もなかったら…、私が連絡しよう…。  鷹山が、美智にちゃんと気持ちを伝えずに、失恋したということを知ったのは、私が、鷹山に恋をするようになった、あの日から3日後だった。  あまりに、鷹山が普通に美智と話をしていたから、気になって聞いちゃったのだ。 「ねぇ?何で、フラれた相手とあんなに普通に話せるの?」  相変わらずの、ストレートな私の質問に、鷹山は、またため息を一つ、わざとでしょ!!?ってくらい大きくついた。  そして、口が何度か開きかける。なんか、反論とか、そんなこと聞くなみたいなことが言いたかったのかもしれない。
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