恋の行方

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 ギュッと目をつぶって、送信ボタンを押した。  きっと、今、画面にはメールに羽根が生えて、飛んでいく画像が映っているはず…。  もう…届いたかな…、まだちょっとかな…。  ゆっくり目を開けると、『送信しました』の文字が浮かんでいた。  私は、パタンとケータイを閉じると、ブランコから立ち上がった。  ギギィ…ときしむ音が、夜の公園に響いた。  私は、家に向かって、歩き出した。寒い中にいたせえで、身体の動きがぎこちなく感じる。
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