恋の始まり

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    さて、今の時刻は夜の6時27分。  私が、何をしているかというと、今全速力で走っている最中です。…なぜ、走っているのかというと…。 「あ、菜々子!」  駅の入り口のところで、月彩…あ、今は光谷だったけ…、光谷美智が手を振っている。  まだ、少し肌寒い春の夕方、美智は白いニットのカーディガンを着て立っていた。…カーディガンの白さのせいかもしれないけど…、なんか、美智のまわりだけ、明るい光が出ているように見えた。 「ごめん!待った?」  息を切らして、美智の前に立つと、美智はにっこり笑って、 「私が少し早く来ちゃったの。でも5分くらいしか待ってないよ」 と、言ってくれた。    美智と私は、高校時代の親友!高校卒業して、それぞれの進学先に進んで、今日だいたい1ヶ月ぶりくらいに会って、ご飯を食べることになってるの。
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