神に近き者の宴

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静かに流れる。 時が静か流れていく。 高校生の時、本屋で見つけた一冊の物語。 誰が書いたかわからないが彼らの先祖の話だということだけ理解できた。 きっと、歴史あるものだと思う。     「何読んでるんだ?」 「弦一郎の昔♪」 隣にいる男にそう言い、またページを捲る。 「ほぅ、興味深いな。弦一郎の昔か」 「蓮二くん」 本を覗く長身の男。 「この本、マジすごいんだよ~」 「なになに。どんくらいすごいの?」 赤い髪の少年に抱きつかれた女性は少しだけ困った顔をする。
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