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調合の基礎を直ぐに理解し、一人で難解な調合までこなしてしまうのだ。
ヴィンテージ(…そろそろ本腰を入れて教えるかな……)
この分だと自分を呆気なく抜くだろうな。
そう思うと自然と笑みが出る。
青は藍より出でて藍より青し、ってな。
そんなことを思っていると、ふと家内が自分を呼ぶ声がした。
ヴィンテージ「…どうした?」
聞くとどうやら俺に客らしい。
ヴィンテージ(……誰だ?)
薬なら今日は渡すだけ渡したし、外来なら客とは言わないだろう。
それなら純粋に客であるのだろうか。
考えてヴィンテージはハッとした。
――まさか、ヤツか?
妙な予感がして客間へと急いだ。
そしてその予感は、みごとに的中した。
もしも神が居るなら、是非とも恨みたい。
そう――
ヤツだった。
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