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ハルク「やあ、アルビ。久しぶりだね。」
そいつはにこやかに一礼をした。
ヴィンテージ「…なんの用だ?ハルク・リオスタン。」
明らかに不機嫌そうにヴィンテージは言った。
ハルク「いきなりなんの用だなんて酷いなぁ。折角幼なじみ同士の再会なんだから、もっと喜んでみようよ。」
ヴィンテージ「…いきなり連絡も無しに来るヤツに言われたくないな。」
溜め息を吐き、呟いた。
ハルク「まあまあ。堅いこと言わずにさぁ~」
そんな彼のことなど知らん顔で、ハルクは彼に笑いかけた。
ヴィンテージ「…仕方ないな…お前の言う事にも一理ある。とりあえず座ってくれ。直ぐに飲み物でも出させる。おい…お前~」
程なくハイ?と言う声がし、彼は飲み物を出すように言った。
ハルク「おぉぉ~!亭主関白だ~!」
ヴィンテージ「いちいちはやすな。子供かお前は?」
ハルク「フフフ。アルビ、童心を忘れない事は大事だよ。」
それにヴィンテージはふんと鼻で笑ってから、
ヴィンテージ「………で?何か用があって来たんだろ?」
先程から聞こうとしていた本題を切り出した。
それにハルクの表情が一転。すっかり仕事の顔に豹変する。
これにヴィンテージは眉を少しだけ動かした。
ハルク「…アルビの言う通りだよ。実は今日は、アルビに交渉しに来た。」
言って、所持していたトランクを開けた。
その中から幾つかの書類とおぼしき紙を差し出した。
ハルク「…まずはこれを見て欲しい。」
言われてヴィンテージは書類に目を通した。
ヴィンテージ「これは……?」
ハルク「アルビの子供に対する国からの推薦状だよ。」
ハルクはさらりと答えた。
ヴィンテージ「…どういう事だ?説明しろ。」
そんなハルクを、彼は険しい表情で見る。
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