Page.1 mastery a seal

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    ヴィンテージ「……やはり、遠慮しておく…」     彼は苦渋の表情で言った。     その答えにハルクは、やっばりねと苦笑した。     この男はどこまでもそうらしい。     ハルク「…いいけど、どう始末する気だい?」     ヴィンテージは視線をそらしながら、     ヴィンテージ「……それなんだが……魔導封殺をしようかと思う。」     ハルク「魔導封殺?またシビアなことしようとするね。」     ヴィンテージ「確かにそうかもな。」     難しい顔で頷いた。     精霊との接触を断ち、魔法を一切使用出来なくする。     ……それが魔導封殺の根本だ。     しかしこれには多大な弱点が存在した。     構成が極めて複雑すぎるため、いかな術者が使用しようとも魔法が不安定なのだ。     被術者が精霊と接触をしようとしたり、誰かが構成に干渉しようとすると、構成が決壊する可能性が非常に高い。     ヴィンテージ「それでも…そうするしか無いだろう?」     ハルク「…まあね。」     ヴィンテージ「ちょうど今お前が居る……手伝ってくれるならなんとか魔導封殺は発動できると思う。」     ハルクはその言い方に首を捻った。      術者なら彼と奥さんで十分な筈だ。     ハルク「……なんで僕なのさ?奥さんと構成を編めばいいじゃないか?」     ヴィンテージ「……いや、そうなんだが…」     ばつが悪そうに頭を掻き、     ヴィンテージ「……ほら、あの事件あっただろ?指輪の。」     ハルク「ああ……あれね。」     ヴィンテージ「実はあの後、妻は魔法が全く使えなくなったんだ。」     ハルク「………え!?」     ハルクは思わず彼を見返した。     ハルク「そんな報告は受けてないけど?」     ヴィンテージ「当然だな。してないから。」     こともなげに言った。     ハルク「え―――っ!しろよ――!被害報告虚偽しちゃったじゃん!」     ヴィンテージ「まあ過ぎたことだし、いいじゃないか。」     ハッハと笑った。    
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