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「いつからそこに?」
先に口を開いたのは紅妖だった。
「先ほどの会話…全て聞かせてもらいました。あなたはやはり危ないお方…奉先様に近づけるわけにはいきません!」
チョウ蝉は武器を構えていた。
「私は危なくはない。危ないのは董卓、違うか?」
鋭い目でチョウ蝉を見つめる紅妖。だが、チョウ蝉も怯みはしない。
「黙りなさい!董卓様は奉先様の義父上!奉先様が仕える限り、私も董卓様に仕えます!」
チョウ蝉の決意を聞いた紅妖は武器である羽衣を取り出した。
「…哀れな女よ。策を成功させるのに何を躊躇っている?」
「!!」
チョウ蝉は目を見開いた。紅妖には全て分かっていた。
「呂布と共に生きたければその想い伝えればよかろう?何故躊躇う?そなたも董卓を…」
―キーン!!―
「あなたに何がわかるのです…」
「何も分からない。だが、託された使命の重さ…それは分かる。」
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