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「隣、いいですか?」
一人の男が声をかけてきた。帽子を深めに被り、しかし一目で若いという雰囲気をかもし出している。
俺は特にタイプではないなと思い
「いや、もう帰るから」と、相手にそっけなく答えた。すると彼は帽子を取り笑顔でこちらを見る。可愛いなっと不覚にも思った瞬間一瞬で酔いが覚め驚きと落胆が自分を包んだ。
昨日俺に悪態をついた男が隣にいる…満面の笑みを浮かべて。
現状を把握しようと必死に努力しようとしたが、まるで気を失うかのように思考が遮断され壁にもたれかかった。
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