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その頃朱弥を追い抜いた二つの風はやはりまだ騒いでいた。
「せやさかいに何で早く起こさんかったんや~」
そう言っているのは髪の毛が跳ねまくっている金髪の少年だった。
「私はいちいち貴様に連絡をしてやったぞ。それに家にまで行ってやった、挙げ句待たせたくせにそのセリフはないだろ。」
と返しているのは腰まである漆黒の長髪でメガネをかけた長身の女性だった。
そんな会話をしながら急いでる彼らは気づいていなかった。
自分達が現在進行形で、危険に追われていることに。
そして次の瞬間それは来た。
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