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「やるのかぁ?!」
入江は剣を竜真に向けて叫ぶ。
「威嚇だけでは私を倒せないぞ、どうした?」
落ち着いた口調で竜真は言う。
「殺してやらぁ!」
剣を振りかざして入江は竜真にとびかかった。
竜真は入江の攻撃を受け流し、入江がバランスを失ったスキをついて蹴りを入れて入江を突きとばした。
「このやろう!」
松原は槍を構えて突き出してきた。
槍を剣で受け止めた竜真は、素早く中腰になって、松原の脇腹に肘打ちを叩きこんだ。
松原がひるんだところで、槍をはじき、剣を振り上げて切りつけた。
さらに竜真は剣で突きを入れて松原を吹っ飛ばした。
起き上がった松原は竜真に突進して、竜真の1㍍手前で低姿勢になり、飛び上がりながら竜真を蹴り上げようとしたが、竜真に肩と背中を切りつけられた。
「スキを丸出しだぞ。そんな攻撃を読めないとでも思っていたのか?」
竜真が言うと、
「うるせえ!」
と松原は逆上して槍で突きを連発してきた。
しかし、全て竜真に受け止められる。
頃合いを見計らい、松原の突きを弾いた後、竜真は力を込めて剣を振り下ろした。
松原はあわてて槍で防いだが意味はなく、槍は叩き折られ、松原はダウンした。
「まだやるか?」
竜真がきき終わる前に松原は立ち上がった。
そして、竜真に飛びかかり、頭を両手で押さえてジャンプしながらヒザ蹴りを竜真の顔に叩き込んだ。
続けて、顔を右、左と殴りつける。
それに加え、松原は目潰しをしてきたが、竜真は松原の手をつかんで引き倒し、背中を切りつけた。
そこに入江が突っ込んできたが、竜真は振りかぶって体をひねりながら剣を振り下ろした。
立ち上がった松原とともに入江は吹っ飛ばされた。
松原は膝をついた状態で起き上がり、竜真に言った。
「お前、強いな。ここまでやるとは思わなかったぞ。
提案だが、おれたちの仲間…いや、ボスにならないか?ここら一帯は全てお前のものになるぞ」
竜真は鼻で笑った。
「何を言う、貴様の言うことを聞く耳など持たん」
松原は何も言わず、ジャンプしながら竜真を蹴り上げた。
そして、着地しながらのしかかる。
竜真はうつ伏せで松原に上をとられた。
「へっ!かかったな!誰がお前なんかを仲間に入れるものか!」
松原はニヤリと笑って言う。
竜真はうなずいた。
「だろうな」
途端にそりかえって松原を押しのかせる。
「もはや容赦の余地は無い、これで終わらせる」
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