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  音が泣いてる事に気づいたのは ほんの数人で 助けるために手をのばしたのは ほんのわずかでした 私は気づかないフリをして 目をそむけて通り過ぎた そんな自分に嫌気がさして 走って逃げたくなった 誰もが鼻ウタまじりに軽い足どりで 歩ける世の中になればいい 涙をこらえたとしても その後微笑みがあればいい 雨の日にシャボン玉を飛ばして 風に乗せて どこまでも行けとその背を押した 雨の日のシャボン玉を見上げてみて キレイに弾ける丸い虹を覚えておこう 色が褪せてく事に気づいたのは ついさっきで 引き止めようと手をのばしたのは たった今でした みんなは素知らぬ顔をして 通り過ぎてった こんな小さな私を見てはくれなかった 誰もが上を向き 胸をはって歩けるようになればいい 自分を信じられなくても落ち込んでも がんばる事は無駄なんかじゃない 笑うためだから 雨の日にシャボン玉を飛ばしても 屋根までは昇らず 涙で弾けてすぐに見えなくなった だけどその丸い虹は私の想いで その音をその色を ずっとずっと覚えておこう  
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