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診察室を出ると、堪えていた涙がウヮーっと流れてきた。
付き添いも誰もいない、1人だけで泣いた。
止めようと頑張ってもとめどなく流れてくる。
そんな状態のまま会計を済ませ、自分が運転してきた車に乗り込むと、もうどうしようもなかった。
大号泣…
しばらく泣き、少し落ち着いたところでエンジンをかけて発車した。
しかし涙で前が霞む。
頑張ってやっとの思いで娘の待つ実家に着いた時には、2度目の号泣…
何事かと2階にいた父まで現れた。
母には妊娠の事を伝えていたのだが、父にはもう少ししてから報告するつもりでいた。
父は妊娠すら知らなかった我が子が流産したと泣いてるのを前にすごく戸惑っていた。
母は私を慰めるのに必死だった。
娘は訳もわからずキョトンとしていた。
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