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自分で内診台に上がった。
腕と足をベルトで固定され、指に酸素を図る機械を巻かれた。
手術は初めてだったので、やはり怖かった。
「大丈夫すぐ終わるからね。全然痛くないからね。」
先生に優しく言って頂いて、怖さが全くといっていいほど消えた。
点滴で麻酔を注入。
頭がグラッとしたのを最後に意識がなくなった。
声が聞こえて意識を少し取り戻したのは、看護師さんが押してくれていた私のベットの上だった。
もう手術が終わって病室に戻るとこらしい。
『何もわからないまま手術は終わったのか』と信じられなかった。
ショーツはいつの間にか履かせてもらっていた。
病室に着いたら旦那が待っていてくれた。
「早かったね」
声は聞こえるがぼっとして、全身もまだ動かない。
眠りでもない、今までに体験したことのない感じだった。
徐々に麻酔が覚めてきたのか、受け答えが出来るようになった。
同時にものすごく喉がカラカラな事にも気付いた。
そして出血も感覚で確認できた。
『無事お空へ行けたんだね』
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