誠の旗と貫く志

江戸を回ってきます

塾生:「あの坂本さんに勝つなんて････。何なんだあの男は････？」

ざわつく道場の中で龍馬が大きな声で言った。

坂本:「こん若者は試衛館出身、天然理心流の柳先生ぜよ！」

太田:「試衛館だって！？あの市ヶ谷の近藤勇先生の道場か？道理で強い訳だ。」

在江戸の北辰一刀流の者で坂本を知らない人はいない、と言う程の剣の使い手だった坂本を倒したという事実は瞬く間に江戸中の北辰一刀流の道場に広まった。また、名前が売れてしまった真也に師事しようとする者、あるいは挑む者が多くなった。そんな中、真也は１週間ばかり小千葉道場に滞在し、己の剣術に研きをかけるためにひたすら剣を振った。