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真也:「じゃ俺、そろそろ行きます。残り2ヵ月でもっと強くならなきゃ。」
太田:「おぅ!また暇があったら来いよ。その時はこの太田正也、お前を打ち負かしてやるからな。」
陽射し眩しい快晴の中、真也は再び旅路についた。
真也:「ん~、いぃ天気だぁ。」
試衛館を出て1ヵ月、真也の剣の腕も上がり旅の成果はまずまずと言ったところだが、江戸を北上していた真也はある話を聞いた。
『水戸天狗党』
という、勤皇集団が近辺で暴れているという噂を耳にした真也はその集団がいか程の者か確かめるべく、水戸との藩境付近へ足を運んだ。
藩境には、既に幕府の役人がいてどうやら天狗党の江戸侵入を防いでいる様だった。一旦町に戻った真也は町民に天狗党の事について聞いた。
町人:「奴らはたまに裏道を抜けて江戸に入ってくるよ。裏道への行き方は・・・・・。」
これを聞いた真也は早速裏道へ赴いた。しかし、待っていても天狗党は一向に現れない。その時だった。
男:「おや、そこの貴方。こんな所で何をなさっているんですか?」
真也:「ん?貴方は?」
伊東:「私、北辰一刀流道場主、伊東大蔵と申します。この度は天狗党についての情勢を探るべく水戸へ赴く道中なのですが。」
真也:「私は試衛館の柳真也と申します。私もこの度天狗党に興味を持ち、参りました次第でございます。」
伊東大蔵・・・・・後の新撰組参謀伊東甲子太郎。
伊東:「近藤先生の試衛館ですか。私も存じ上げております。しかし、貴方は何故ここにおられるのですか?」
真也:「幕府の役人がいて、水戸へは行けないんですよ。だからまぁここで立ち往生って事ですかね。」
伊東:「そうですか、水戸へは行けませんか。参りましたね・・・・・。」
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