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真也:「近藤先生、僕はこの試衛館を出て江戸を回ってきます。」
近藤:「どうした真也。何の風の吹き回しだ?」
柳真也は最近の江戸の治安の乱れを憂いて、自分の剣で、かつ、腕試しがてら江戸の治安を少しでも正そうと試衛館4代目宗主近藤勇に暇を請いた。
真也:「・・・・・と言う訳です。近藤先生、お許しを願えますか?」
近藤:「ん~、お前の腕は確かに申し分ないのだがな・・・・・。」
男:「何だ?真也。そんな格好でどこか行くのか?」
真也:「あ、土方さん!土方さんからも何か言って下さいよ。」
土方:「ふん、何かは知らんがこれはどうやらお前と近藤先生の話らしいな。俺は失礼する。」
真也:「あぁ、ちょっと!先生頼みますよ。自分の腕がどれ程か確かめたいんです!」
真也の説得は半刻ばかり続いた。なにせいつどこで不逞浪士に襲われるかわからない不安から近藤は真也を行かせたくはなかった。
近藤:「三ヵ月だ。三ヵ月で戻ってくるという約束が守れるなら行くがいい。」
真也:「ありがとうございます。では早速行って参ります。」
近藤:「あぁ、待て!一応みんなに出立の挨拶くらいして行くのを忘れるなよ。」
真也:「はーい!」
真也は勢いよく武道場を飛び出した。
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