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真也:(あの清河という男、幕府に行くと言っていたな。何やら怪しい男だったが。)
江戸を回る事、早二ヵ月。これまでに退治した浪士は述べ100人に達しようとしていた。
飽き性の真也だったが、何故か旅には飽きなかった。そして、歩きながら昼食の事を考えていた。
浪人風の男:「そこの剣客さん、よろしいですか?」
真也:「はい、何でしょうか?」
小島:「私の名は小島四郎。貴方を一目見てみたいと思いまして。」
小島四郎・・・・・後の赤心報国隊1番隊隊長、相楽総三。
真也:「は、はぁ・・・・。」
小島:「何でも貴方は治安の悪化を憂いて江戸を回っているとか。しかし、今の幕府には力もなく時代が変わろうとしている兆しが起きているのはお判りか?」
真也:「新たな政権交代・・・・ですか。」
小島:「その通り。治安の悪化を憂う前に、次に来る新時代をどう生きるべきか。まずはそれを考えるべきでしょう。」
その日その日を自由に生きたいと願う真也にとって、新時代について考えるなど面倒他ならなかった。
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