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真也:「ちょっとよろしいですか?この道場の門人と手合わせ願いたいのですが?」
坂本と呼ばれた男:「何じゃ、おまんは?ん?その刀・・・おまんただの剣客じゃないのぅ?」
真也:「あなたは?」
坂本:「わしは土佐出身の坂本龍馬じゃ!かつてこの道場の塾頭を務めておったきに。」
真也:「坂本龍馬・・・・・私の名は柳真也、しがない剣客です。坂本さん、私の先程の要求、お許し頂けますか?」
坂本:「おまん、そんな嘘付いたかてわかるきに。おまんのその刀、『備前長船長光』やろ?最近えらい長い刀持った若者が不逞な浪人達を懲らしめてる聞きよったで。」
坂本は真也を一度見ただけでその実力を見抜いた上、刀の名前までも知っていた。
真也:「(やはりこの人ただ者ではない!)失礼致しました。そこまでお知りなら隠すつもりはございません。私、市ヶ谷の試衛館の門人でして、今腕を研く旅をしてる最中なのです。」
すると坂本は笑った。
坂本:「ハッハッハ!あの試衛館の?こりゃまっこと強い若者が来たものよ。腕試しなら好きなだけすんがえぇ。ただ、彼らも北辰一刀流を極めんとする連中故、一筋縄にはいかんぜよ。」
真也:「・・・・恐れ入ります。」
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