〈モノローグ〉

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結果は漫然とそこに立ちはだかっている。 全ては終わりへと・・・・。  僕はカーテンの隙間から漏れる月明かりで微かに見える部屋の輪郭だけをぼんやりと見ながら、多分イメージとしてはあったはずの「僕の幸福の形はどんな形だったのだろうか?」と言うことについて考えていた。  無意味な時間の流れ、無駄な時間の消費、無駄な生命。  僕は思う。 僕の価値なんて、虫けらよりもない。  結果なんて何一つ出てないし、出す事ができてない。 「我らに自由を!革命を!」とテロリストは言う。 「時代が変わった。」とフォークシンガーは言う。 「世界の安全は我々が守る。」とネオコンが言う。 「マクロでもミクロでも無く、グローバリゼーションです。」と経済学者は言う。 「実力の有る者だけが、生き残れる世界だ。」とコメンテーターは言う。 「今まで正社員で働いた経験は?」と、職安の職員は言う。 「頑張って勉強をしてきても、何の意味も持たない。即戦力で使えなければ意味が無いんだよ。」と団塊の世代のハゲ人事担当者が言う。
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