列車事故…

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列車事故…

いつも通りだった…何も起らないはずだった…。少年達はいつも通り地元の小学校に終了し走り出した。ひと気のない道を抜けメインルートBに出た所で覆面が待ち伏せしていた。「想定内♪」誰も慌てる者は居なかった。ケツ持ちがシッカリとガードしそのまま走り続けた。しばらく走ると応援の覆面2台が交差点を塞いでいた。「鬱陶しいなぁ」『K』の集団は右折しルートAから街中に上る事にした。ついでに途中で道幅が狭い道を使い、覆面を置去りにする予定だった。裏道に入った所で一段とスピードを落し『K』の列は50m程に伸びた。あとは踏切を抜けた所で一気にスピードを上げれば線路が邪魔して覆面は回り道も出来ない。手慣れたパターンだ。 …が集団の先頭が丁度踏切に差掛かった頃…『カンカンカン』踏切が光だした!深夜2時過ぎ、今まで踏切が降りた事なんてない。少年達に焦りが走った。覆面を閉じ込める為に選んだこの道にわき道は無い。下がった遮断機の竿を先頭集団がこじ開けた!後続集団が次々に踏切を突破するが50m程に伸びた列はすぐすぐには通過出来ない。さらには段差でハンドルを取られる者、焦りでエンストする者まで。諦め乗捨てられた単車も有る。後ろには4台の覆面、さらに踏切には列車が近付く。「逃げ場が無い…」横たわる単車の少年は僅かな隙間をぬい線路を突破した。その時横からはけたたましい警笛と共にすぐ側まで近付いた前照灯が見えた。「もう時間が無い」
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