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沙羅は席を立ち、慶の後ろから紙を眺める
「確かに…だとしたらわざわざ家から持ってきたことになりますね」
「そこまでして伝統芸能部を作りたい理由ってのも謎だけどね。やっぱイタズラかな」
「ねぇ、ちょっとその紙貸して下さる？」
慶の返事を待たずして、沙羅が紙を取り上げる
そして自分の席に戻り、紙を机の中心に置いた
「ここになら、着物の一つや二つあるんじゃないですの？」
沙羅の指差す先には【演劇部】と書かれていた
「そっか…確かに盲点だった。ここなら衣装として保管してあるかも」
「それじゃ、早速聞き込みですね！」
慶は嬉しそうに席を立ち上がる
「永遠の謎だった幻美人がようやく見つかるかもしれない！よし、皆で演劇部に行こう！」
政宗も椅子が倒れる勢いで立ち上がり、慶と共に部室を出ていった
「はぁ…どうして男は美人に弱いんでしょうね」
「…そういう…生き物だから…仕方ない」
玲と沙羅も二人の後を追うように部室を出ていった
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