演劇部

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「何やってるの?早く衣装を用意して!」 舞子は男に怒鳴った 男は言われるがままに近くの衣装を手にとり、何も言わず、足早に部屋をでていった 「あの…お邪魔でしたらまた後日、伺いますけど…」 「あぁ、気にしなくていいわよ」 舞子は何事も無かったかのように、笑顔を見せた 衣装部屋を出た舞子は部員達に演技指導を始めた 慶達はそれを黙って見ている やはりこの神之矢学園の部活動はそこら辺の学校とは比べ物にならない 本格的な練習風景を目の前にした慶はつくづく、そう実感させられた 「そこ!遅い!」 舞子の檄が稽古場に響く しばらくして、稽古は終了した 「本日はありがとうございました」 悠は舞子に深々と頭を下げた 慶と沙羅も続くように頭を下げる 「いえいえこちらこそ。またよろしかったら見に来てちょうだいね」 舞子に見送られ、三人は演劇部室を出ていった
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