神之矢七不思議

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「それで、どこが不思議なんですか?」 またも肩透かしを食らったような表情で慶は政宗を見る 「それがさ、いないんだよ。小山 敦子さん」 慶は飲もうと手にしていたカップをテーブルに置いた 「設立許可の連絡をしようと思ったんだけど、連絡先が書いてなくて…。生徒名簿を調べても、そんな名前ないし」 「うわ…部長、この世のものではない何かと…」 「まさか。あれはれっきとした人間だったよ。ちゃんとその時の書類もあるよ。…確か、部室に持ってきたような…」 政宗は席を離れ、部室をあさりはじめた 「あったあった。…はいこれ」 慶は差し出された書類を手にとる そこには確かに【小山 敦子】と書かれていた 「この人が幻美人と呼ばれる人ってわけですね?」 「そっ。着物で目立っていたから他に何人か目撃者もいたよ。「綺麗だったな女性」以外、なんにも情報はないけどね」 慶はしばらく黙って書類を眺めていた 「部長、どうせやることないなら、【幻美人】、調べましょうよ!」 「そうだね。依頼か何か来るまでの暇潰しにはなるかな」 「それじゃ、早速玲さん達にも…」 慶が席を立とうとすると、政宗がそれを止めた 「二人が正常になってからにしよう」 「…はぁぁ……。もう耐えられませんわ…」 政宗の視線の先で、とうとう沙羅が倒れてしまった
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