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「これに着替えて、今日はゆっくり休んで」
昊志の姉、綾子が着替えを差し出す。
『ありがとうございます』
星花は着替えを受け取り元の時代から着て来た制服を脱ぎ着替えた。
「私達の知らない未来の時代から、あなたは来たのよね?」
『はい…』
「戦争なんて、あなたは知らないでしょう?」
切ない顔で綾子が言った
『学校の授業で教えられてきました。どんなに悲しくて辛かったものか…長崎や広島の原爆ドームにも行ったけど目を覆いたくなるような光景ばかりで…』
「原爆…?」
不思議そうな顔をする綾子。
『アメリカ軍が広島と長崎に原爆を投下した…』
そこまで言った星花はハッと気付いた。
そう、原爆投下は昭和20年8月…
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