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「抱っこして。」
女子達に聞こえないような小声で篠原 澤が俺の耳元で囁いた。
抱っこで保健室まで連れてけってことだな。
20センチも差があると、結構余裕なもので簡単に抱き上げることができた。
ていうか、この人軽っ!
抱き上げて、今や俺の頭より高いところにいる篠原 澤を見上げた。
そのとき、両頬に手を添えられた。
もちろん、女子達は各々騒ぎながら俺達…というかこの人を見ている
のに!!!
──ちゅうっ…
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