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ぜぇっ、ぜぇっ、…           「遅い。」     50メートルくらい続く緩やかな坂道。       「あの、ですねぇ篠原君…?」         「何だよ。学校遅刻したら承知しねぇからな。」     ぷーん、と甘そうなストロベリーの香りが漂ってくる。     篠原 澤は俺の漕ぐ自転車の後ろに跨り、優雅にストロベリーチョコでコーティングされたチュロスにかじり付いていた。       ぐるるるぅぅ~…っ──     「あ?何だお前。もう腹減ってんの?」
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