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靴箱のあたりまで行くと、さっきの騒ぎとは打って変わって静まり返っていた。     夕焼けに照らされた校庭の上を鳥が1、2羽飛んでいる。         確かに、モテモテで毎日女の子に追っかけ回されている『さわっち』も羨ましいけど。     俺にはこうやって、平穏無事に毎日のんびり過ごせるのが合ってるよな。   上履きを脱ぎ、大きい身体を屈める。           「ちょっとわりぃ!」     後ろから声を掛けられ、何も考えずに反射的に振り返った。
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