第二章『動き出す歯車』

2/3
前へ
/12ページ
次へ
町を見回すと、バザーが致る所で開かれていた。 100Gというのがどれくらいの価値なのかがよくわからない三人はとりあえず、バザーを回った。 服や、アクセサリーが立ち並んでいた。 ノーマルスーツを腰まで下げていたアムロを回りの人が興味深く見ている。 アムロはそれに何も気にせずに歩いていた。 「しかし、武器を手に取り魔王退治とは」 アムロがおもむろに言葉を発した。 「さっき辺りを見たんだが、化け物がうろついていた。 バラモスってやつは、その元凶なんだろう」 ふと、ドモンの返した言葉でアムロの頭の中のピースが嵌まった。 「わかったぞ。」 二人より先行して歩いていたアムロが、振り返った。 「ドラゴンクエストだ!」 「ドラゴンクエストだと?」 シャアとドモンの頭に「?」のマークが浮かんだ。 「そうだ、ドラゴンクエスト。 旧世紀に流行ったと言われるゲームだよ」 シャアは呆れてそっぽ向いた。 「アリアハンに魔王バラモス…。 間違いは無い。」 「…で、そしたらなんで俺達はここにいるんだ?」 ドモンは若干馬鹿にしたような薄笑いでアムロを見た。 「わからない。俺達は光に包まれてここに居た。 ドモンだって、何故ここにいるんだ?」 「ギアナ高知に、消滅させた筈のデビルガンダムが現れたと聞いた。 俺達…、シャッフル同盟は現場調査に向かったんだが、その時に白鳥が横切って目を奪われたらここにいた。」 「デビルガンダム?」 「自己再生、自己進化、自己増殖を兼そろえた悪魔だ」 「ほぉ…」 シャアが久しぶりに興味を持った顔になった。 「俺の父さんが、地球環境再生の一貫で作ったモビルファイターだったんだが悪用されて戦う事になった」 「ガンダムが環境再生?自己進化、自己増殖、自己再生? 随分、ぶっとんだ世界なんだな」 「どうやって再生させようとしたんだ?」 シャアが久しぶりに口を開いた。 「デビルガンダム細胞…。本来はアルティメット細胞と呼ばれる、繁殖性のある金属性の細胞がある一定のモノに取り付き、その金属にデータを取り込む事で復元させる。 自然だろうが、なんであろうがな。」
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加