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(…んー。ごちそうさま。)
結局、本を読み終えたのは昼になってしまった。
そして、この「ごちそうさま」は昼食になり下がった朝食にたいしての挨拶。
(よっし!食器を片付けてー、昼間のサングラスの人の番組が終わったら準備しよっと。)
…
……
………
時間はあっというまに経過し、私は身支度をてきぱき済ませ、お気に入りの靴に足を滑りこませる。
(いってきます!)
挨拶をし玄関を出る。
タイミング良く来たバスに乗り、私は街へ向かう。
平日の昼間のバスはオジイチャンとオバアチャンくらいしか乗っていない。
みんな静かに乗っている。
『次はー次はー…』
私の降りるバス停を告げるアナウンス。
私は真似して
(次はぁ~次はぁ~…)
と言ってみたりする。
喋れない者の特権かしら?
ガシャン(バスの扉がしまる音)
私を降ろしたバスは無表情に横を通り過ぎていった。
(まずは…服ね。春ものが欲しいこの頃だわ。)
そう言ってまだ入った事のないショップを探して歩く。
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