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母親
この話は葬家さんから聞いたものです…
結婚して3年、まだ子供も幼いうちに、奥さんは不治の病にかかってしまったそうです…
はじめは通院だったのですが、とうとう入院することに…
まだ、幼い子供は奥さんの実家で預かってもらう事になり、旦那さんは 会社、病院、奥さんの実家を毎日行ったり来たりしていたそうです…
ある日の明け方、病院から電話が…
奥さんの容態が急変してしまいました…
旦那さんは慌てて病院に駆けつけました。
しかし、病院に着いた時には意識は無く、30分足らずで還らぬ人となったそうです…
奥さんは、とても満足そうな安らかな顔をして最後の刻を迎えたそうです…
旦那さんは、奥さんの実家に 電話で報告すると、奥さんの実家の家族は全員、彼女が実家に帰ってきて、子供にミルクをあげている夢を見ていたそうです…
そして不思議なことに、子供の布団の枕元に、空になった一本の哺乳瓶があったそうです…
夜、寝る前には無かったのに…
たぶん 彼女は息を引き取るまえに、自分の子供に会いに行ったのでしょう…
だから 満足した安らかな顔で息を引き取ったのでしょう…
子供を想う気持ちが、幽体離脱をさせたのかもしれません…
今の世の中、育児ノイローゼになっている母親も、大勢いますが…
育児は大変ですが、自分で子供を育てられる事を幸せだと思わなければいけないのかもしれません…
育児をしたくとも、出来ない人がいるのだから…
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