彼女

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『パーン… パン…』 ラップ音です… さすがに熟睡していた彼女も目覚めました… 私は、物凄い恐怖でしたが Nを怖がらせたくなかったので、 『ごめん…扉に虫がいたからスリッパ投げた』 『今日はもう帰るか…』 と言い、帰る事に… さすがに、寝室の扉を自分で開ける勇気は無く、フロントに電話で… 『変な虫が部屋にいて、困っているから、誰か来て下さい』 従業員に来てもらいました… そして 無事に二人でホテルを後にしました… 私はNを実家に送り、帰宅したのですが、朝まで吐き気が治まらなかったので、もしかしたら、しばらくの間私に憑いていたのかもしれません… 翌日の告別式もNは焼香だけで帰らされたそうです… たぶん亡くなった男性は成仏できないな…と感じた私は、親交のある お坊さんに相談しました… 話を聞いたお坊さんは… 『なるべく早く連れてきて下さい』 『関係を持った男性が、短期間に2人も自殺するなんて…』 『何か悪いものが憑いているのかもしれません…』 私はNに話をして、後日一緒に お寺を訪ねました… お寺には、お坊さんの知り合いの霊能力者の女性がいて、いきなり私に… 『あなたを守っている人は、かなり力が強いですね。』 『あなたは今まで 何度も助けられてますよ。』 『普通の人なら、大怪我や命を落とすような時でも、かすり傷程度で…』 『感謝したほうがいいですね』 そう言ってニッコリ笑いました…
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