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生きてる人形
私は葬儀屋時代、仲良くしていたお坊さんが３人ほどいました。
納骨、法事などの打ち合わせで、よくお寺に足を運ぶ為、気の合うお坊さんとは、意識しないでもすぐに仲良くなりました。
法事の打ち合わせも済み、世間話をしていると、『変わった人形を預かって供養しているんだけど見てみるかい… 』と言って、本尊の裏から、一体の人形を持ってきました…
その人形は古い日本人形で、特に変わったところは無いように思えたので、どこが変わっているのか尋ねると……
髪の毛に白髪が生えているのです…
そして、髪の毛は日に日に白髪が増えているそうです
お坊さんは、この人形は生きている……と言っていました。
本尊の後ろに安置し、毎日お経をあげて、日曜日にお焚き上げしようとすると、人形の首が真後ろに廻っているそうです…
毎回お焚き上げの日には首が廻っているそうです…
首が廻らなくなったら、お焚き上げすると言っていましたが……
昔の人形は 人の髪の毛を使っているといいますが、黒髪が白髪に変わるものでしょうか……
その人形は今もまだ、お焚き上げされずに、本尊の後ろに安置されています…
いつの日か、お焚き上げされるのを待ちながら……
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