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その女性は30代前半、細身の綺麗な人で、妊娠5~6ヶ月くらいでしょうか、お腹が、ふっくらしてるのが確認できました…
死因は服毒自殺…
亡くなるまで苦しんだのでしょう…
顔面蒼白で、目は見開いていました…
通常は上のまぶたに綿を少し入れると目は閉じるのですが、その時は 何をしても目は閉じませんせんでした…
よほどの事があったのでしょう…
生前の強い思いは、死んでからも、その様なカタチで遺体に表れたりするものです…
ましてや お腹の子供を道連れにして服毒など…
不思議な現象は自殺者、他殺者のときに、よく起こります…
その人の場合はお通夜の時に起こりました…
棺を置いている部屋と、お清めの部屋は、つながっているのですが、棺の置いている部屋の床だけが、足跡が着くぐらい湿ってしまったのです…
そしてお通夜が終わり、私が会場をかたずけていると、棺の周りだけに 小さな子供の足跡が…
それも、裸足の足跡が…
私は、お通夜に最初から最後まで立ち会っていましたが、棺の周りに小さな子供なんて来ていません…
母親に道連れにされた子供のものなのでしょうか…
もしそうなら…
道連れにされてもなお、母親を恋しく思う子供心は無くならないものなんだ…
と複雑な心境でした…
よく タクシーでお客さんを乗せて、気付くとお客さんがいなくなり、シートが濡れていた…なんて怪談話を聞きますが、私の経験上、霊が現れると周りの空気が湿気ってくるなんて事はよくあります…
この話を読んでいて、周りが湿気ってきていませんか…
もし湿気ってきたなら、あなたの背後を確認してみてください…
霊が見えるかもしれません……
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