親父

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親父

親父は私が中学に入った頃腎臓を患い、人工透析しないと生きていけない身体になりました。 始めは週一回… だんだん腎臓が機能しなくなり、最後は週三回… 腎臓は、その役目を果たさなくなりました… 小便は、全く出なくなり1日の水分は制限され、日に日に弱っていきました… そんな親父でしたが、家族の前では決して弱音は、はきませんでした… しかしそんな親父も、風邪をこじらせ入院しました。 やはり弱った身体に病気と闘う力は無く、数日後意識は無くなり、入院して10日で帰らぬ人となりました… 葬儀屋と会場を手配すると、友引の絡みでお通夜が翌々日に… 実家には親戚もたくさん来ていて、仕方なく1日は病院の霊安室に親父を安置する事に… 私と弟は親父に付き添い、霊安室に一泊する事にしました… そして霊安室で親父の思い出を語っていると… 親父の声で『ありがとう…』 私と弟はビックリしましたが、親父の声を確かに聞きました… お礼を言わなきゃいけないのは、俺達なのに…
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